がん発生のしくみ
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がん発生のしくみ
人間の身体はおよそ60兆個もの細胞からできており、絶えず細胞分裂をくり返しています。
全ての細胞内の核には遺伝子が存在しており、細胞分裂の際に何らかのきっかけで遺伝子に変化が起こることがあります。
この変化した遺伝子を持つ細胞にさまざまな要因が作用して、さらなる変化が積み重なり、やがてがん細胞に変化します。
日本人の2人に1人が罹患する時代
2010年の厚生労働省のレポートで、日本人の約3人に1人ががんで死亡すると統計※が出ました。
以来医学の進歩により、2016年にがんで死亡した人は、男性で4人に1人、女性で6人に1人と生存率が上がってきています。
今後、腫瘍化前の発見やがん抑制遺伝子によるがん予防、再生医療などの取り組みにより、ますます死亡率が下がることが期待されています。
生涯がん罹患リスク | 何人に1人か | ||
---|---|---|---|
男性 | 女性 | 男性 | 女性 |
62% | 47% | 2人 | 2人 |
国立がん研究センター がん情報サービス累計罹患リスク(2014年データに基づく)より
生涯がん死亡リスク | 何人に1人か | ||
---|---|---|---|
男性 | 女性 | 男性 | 女性 |
25% | 16% | 4人 | 6人 |
国立がん研究センター がん情報サービス累計死亡リスク(2016年データに基づく)より
がんが発生するメカニズム
がん細胞は、正常な細胞の遺伝子に傷がつくことで発生します。
これらの遺伝子の傷は、長い期間をかけて徐々に誘発されます。
異常が起こった細胞が増殖し、さらに異常が起こることで、より早く増殖するようになります。
この異常の積み重ねによりがん細胞が完成すると考えられています。
日本におけるがんの要因
遺伝子の変化が起こりやすくなる主な要因に、たばこやアスベストなどの発がん性物質、ウイルスや細菌への感染、飲酒、紫外線や放射線を受ける環境などが挙げられます。
がんの発生率と年齢
がんは年齢を重ねるにつれて発生率が高くなる傾向にあります。
遺伝子の異常が年齢とともに蓄積する傾向にあること、また腫瘍が一般的ながん検査で発見される大きさになるまで、数年〜10年以上かかることが主な要因と考えられています。
免疫機能の低下とがんの関係
免疫機能が加齢やストレス、不適切な生活習慣などにより低下するにつれて、感染症やがんの発症率が高まることがわかっています。
そのため、免疫機能が低下する50歳ぐらいから、男女ともに感染症やがんにかかる人が増加しています。
がんになる前から免疫力を高めて維持することが がん予防の第一歩だと、私たちは考えます。